能力者
会社でウンコ漏らした話
一昔前、男臭い鉄工所で働いていた時の事。急にキタ。ピクッと。
屁の感じだった。いつもの。何回も何百回も感じたインスピレーション。
平和ボケしてたんだと思う。肛門様が。
屁と勘違いしてウンコを通す肛門様。巧妙な屁の偽装、まさにテロリスト。
時間は10時前後だったと思う、ガッツリ漏らした。休憩は12時からだから2時間も耐えなければならない。作業着の替えもなく、ズボンまでビシャビシャにいっちゃてる。
この時色んな考えが頭を廻る。
1・上司に体調不良を訴えマッハで帰る
2・「ウンコ漏らしっちゃたお!てへぺろ!」でまかりとおる
3・自然体でやり過ごす
まず1は難しい。超絶ブラックなクソ会社が熱もないのに早退などさせてくれないであろう。
2にいたっては完全にキチガイである。
まだましなのは3か・・・
と軽いパニックを起こしながらも選択肢は間違えてないところが素晴らしい。
あの時の自分に拍手を送りたい。
イッツクール。冷静さを欠くことこそ大事故のもと。災害時でも一番怖いのはパニックになる事だと僕は知ってるYOー!!
大丈夫さ!幸いここは男臭い鉄工所。音もうるさいし(関係ないが)なんか薄暗いし、二時間くらいもう座っとこう!
後輩「けつがビシャビシャになってますよ」
突然というか当然のカミングアウトである。
僕「え?あぁ・・うん。」
(もう嗅ぎつけやがったか。このハイエナ野郎が!やめろや!ちょっと前からしってんだよ!)
後輩「大丈夫ですか?」
僕「え?あぁ・・うん。」
(大丈夫なわけないでしょうよ!見たらわかるでしょうよ!)
と心配してくれているであろう後輩に対してのこのクズっぷり
ていうかこいつマジで心配してくれている顔してる。普通ならドン引きだと思うのだが、それが顔に出てない。
まじでいいやつか、最強のポーカーフェイスかの二択であろう。
だが僕もクール。ここはしのいでみせる。後輩にはさすがにバレてるであろうが、ここでくいとめる!
僕「鉄粉集めて…」
後輩「え?」
僕「だから鉄粉集めて…」
後輩「わ、わかりました!」
あまり動けない僕の代わりに鉄粉を集めてもらった。
そしてそれをケツに擦り付けまくった。
想像してほしい。ビシャビシャのウンコまみれのケツを地面に擦り付けている先輩を。
世紀末ですね。わかります。
僕「こうすればさーめっちゃ仕事して大汗かいたから鉄粉まみれになった感じじゃん?」
ケツだけ鉄粉男の誕生である。
後輩「さすがッス!!なんか能力者みたいですね!へへっ!」
と彼は可愛らしく笑った
ん?マグニートかな?
マグニートっていうのは映画のXMENに出てくる鉄を操る超能力者。
あの時期流行ってた。
(ケツだけにに鉄を集める能力者とか戦力にならないがな。) とか思いつつ彼の優しさに救われた事を今でも覚えている。
その後はなんとかやり過ごし、他の人に気づかれる事なく帰宅する事が出来た。
その後輩は誰に言いふらす事もなく黙っていてくれている。
今でもよく遊ぶマブダチさ!!
ありがとうしょーへー!これからもよろしくな!